かかり木安全 Hanging tree Safety measure

地域の創意工夫・実践技術の普及啓発事業

かかり木処理についての検討委員会からの提言

かかり木処理に潜む3つの危険

  • かかり木がはずれて落下する際に、思わぬ方向に動くことにより、かかり木の幹や枝が作業者等に激突し、受災する危険がある。

  • かかり木がはずれて落下した後、地形の傾斜に沿って又は他の立木等に当って、想定外に大きく跳ねることにより、受災する危険がある。

  • かかり木を強くけん引する場合には、かかり木がはずれた瞬間、牽引方向に一気に動くことにより、受災する危険がある。

3つの危険を回避するためには、処理しようとする時に、かかり木がどのように動くか注意深く予測して、
常に安全が確保できる位置で作業するとともに、退避する方向を確認しておくことが必須。

かかり木の処理方法を3つのタイプに整理

タイプ1
(回転処理)
タイプ2
(上部引っ張り処理)
タイプ3
(強力な牽引や連続的牽引処理)
対処 胸⾼直径が20㎝程度までの⼩径⽊で、枝がらみが⽐較的弱い場合の処理⽅法 強い枝がらみ等のため、回転ではかかり⽊をはずすことができない場合の処理⽅法 ⼈⼒では動かせない⼤径⽊や枝がらみが強く頑強な場合の処理⽅法
原理と器具例⽰ かかり⽊の元⼝付近に器具を取付け、⼈⼒で回転させることにより、かかり⽊をはずす。テコ棒付きの⽊回しとフェリングレバーは⼿早く使え、使⽤頻度の多い場合に向いている。テコ棒を現地調達するターニングフックとターニングストラップは、セットに⼿間がかかるが、⼩型軽量で携⾏しやすい。 かかり⽊の上部にロープやフックをかけ、強く引っ張ることにより、かかり⽊をはずす。引く⼒が不⾜する時は滑⾞やカラビナ等を使って引く⼒を強化し、⾜りなければ、牽引器具を使⽤する。 かかり⽊の幹等を強⼒なチルホール等を使って牽引する。ヒノキの間伐⼿遅れ林分のように、かかり⽊が連続して多数発⽣する場合には、ポータブルウインチの機械⼒を使⽤して連続的に牽引する。

この取組は、(⼀財)⽇本森林林業振興会の森林林業振興助成事業の⽀援により実施しました。